今月のトピック バックナンバー

ビーチバレーが熱い

6月に入って梅雨の季節も間もなくですね。ですがそんなジメジメした梅雨も忘れてしまうほど熱いスポーツのお話をしようと思います。今年度に入り私自身がビーチバレーの仕事に多く関わっています。 もちろん昨年や一昨年も係わりはあったのですが先月には国内のトッププレーヤーが集う大会のケアスタッフとして参加させていただいたり、かなり積極的に大会のお手伝いや、自分自身もプレーを楽しんでいます。

以前にもビーチバレーについてはトピックで掲載したことがありましたが、今年はなんと7月にオリンピックや世界選手権にもつながる世界のトッププレーヤーが参加するグランドスラムが横浜みなとみらい臨港パークで開催されます。これは絶対に見逃せない大会になりそうです。

ビーチバレーのコート

ビーチバレーの歴史

そんなビーチバレーの歴史は、新しいスポーツのように思われますが以外にも100年くらいの歴史があります。もともとアメリカはハワイで1914年バレーボールを砂浜で始めたのがきっかけだったようです。今の形で大きな大会が開催されたのは1950年代後半で、当時は美人コンテストなども盛り込んだイベントだったようです。その後アメリカで愛好家が増え、1980年代にはトムクルーズ主演の映画『トップガン』でビーチバレーをプレーするシーンがありました。まさにその時期に日本では神奈川鵠沼海岸でビーチバレージャパンが1987年に初めて開催され、以降毎年8月に開催されています。当初はインドアバレーの選手がスポット的に参加し活躍していましたが、近年ではビーチ専門のプロ選手も増えて好成績で上位を占めるのは全てビーチ専門の選手になっています。そして1996年オリンピックアトランタ大会から正式な種目になりました。日本からは高橋・藤田ペアが5位入賞、シドニーでは高橋・佐伯ペアが4位に入賞しています。(共に女子ペア)

少し前まで浅尾美和選手がマスコミに取り上げられることが多く、ビーチバレーのメディアへの取り上げられ方も多かったのですが、浅尾選手引退後はあまり話題にもならず、残念がら未だマイナースポーツと言うイメージがあるようにも感じます。ですが、日本にも素晴らしい選手がたくさんいます。今年のグランドスラムからリオのオリンピックに向けてトレーニングを積んでいます。

さて目先を日本におけるビーチバレー愛好家たちに移してみると、最近では平塚ビーチパーク・鵠沼海岸・お台場海浜公園・横浜海の公園など常設コートが完備され(関東圏内)一般参加者を募り、オープン大会開催の機会も増えています。

ビーチバレーの魅力

私もビーチバレー愛好家の一人でありますが、ビーチバレーの魅力って何でしょう? インドアのバレーとの最大の違いは自然環境のもとで行う事です。太陽・砂・風が有利にはたらく事もあり、不利な状況を作り出す事もあります。ですからバレーボールのスキルが高ければ必ず勝てると言う事でもありません。自然環境を上手く味方に付けて戦えば強い相手から勝利を 手に入れる可能性もあります。また、2人で行う競技ですからボールに触れる機会は圧倒的多く、各々のプレーヤーがレシーブ、スパイク、トス など様々なプレーをこなさなければなりません。インドアのバレーではトスはセッター、ブロックはセンタープレーヤー、レシーブはリベロなど役割が分担されていますがビーチバレーではオールラウンドなスキルが必要になります。そして何といってもビーチでプレーをする楽しさがインドアバレーとの大きな違いではないでしょうか。

少しトレーナー的な立場で見てみると、運動量の多さは砂の上でのプレーである事とプレーヤーが2人であるという観点で非常にハードな競技だと言えます。砂によるクッション性で外傷は少ないものの水分不足や筋疲労による、筋肉の痙攣はトッププレーヤーでも度々、見られます。先日お手伝いした大会でもゲーム中の痙攣で棄権を余儀なくされた選手もいました。選手交代が一切認められていない競技であるため、ゲーム復帰が不可能な場合、敗戦になってしまいます。そのため日ごろのトレーニングや体調管理は勝ち抜いていくためにはとても重要なファクターだと言えます。またペア間の約束事やゲーム中の気持ちのコントロール、ピンチ時の気持ちの切り替えなどメンタルも重要なスポーツであるとも言えます。このようなハードなフィジカルとタフなメンタリティーを必要とする競技は観る側であってもとても興奮をすると思います。

7月に開催されるグランドスラムをぜひ皆さん観戦してください。そしてビーチバレーの選手を応援していきましょう。

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