今月のトピック バックナンバー

ウォーミングアップ

8月に入って夏休みまっただ中です。子供たちはサッカーや野球などスポーツを一生懸命やっていると思います。私もビーチバレーの大会でトレーナーブースを設け、選手のケアをしたりしていますが、選手たちのウォーミングアップがどうも気になっています。そこで今月はウォーミングアップについてお話をしようと思います。

このトピックを書き始めたころ一度のウォーミングアップについて書きました(トピックはこちら)。その時は1日の始まり(日常生活のスタート)としてのウォーミングアップをテーマにしましたが、今回はスポーツを行う準備としてのウォーミングアップについて触れてみようと思います。

ウォーミングアップの現状

ウォーミングアップ

知り合いのトレーナーから聞いた話で、少年サッカーや野球でウォーミングアップというと、ほとんどが軽くジョギングをしてスタティックストレッチ(反動や弾みをつけずに、ゆっくりと筋肉を伸ばし、その状態でしばらく静止するもっとも基本的なストレッチ)をしてメインの競技に入るらしいのです。これはどうなのでしょう?指導者が知識を持っておらずそのような現状であるとは思うのですが、これで本当に良いのでしょうか?

先日、大学生のビーチバレー大会でストレッチをしながら話をしてみると肩の痛みや腰の痛み、脚の張りなどを訴える選手が非常に多くいました。ですが、ブースがなければ自分では肩の可動域を確保することや腰のコンディショニングを行う事はあまりないようです。大学の選手がそのような状況であれば少年の競技などではおそらく指導はされていないのかなぁと残念に思いました。

適切なウォーミングアップ

ケガの予防及びベストなパフォーマンスを求めるためにはジョギングとストレッチだけでは不十分であると思います。特に少年スポーツなどでは上記の目的以外に成長過程に必要な要素などを加味する必要があると思います。子供だけに当てはまるわけではないので、大人のアマチュアスポーツ選手にも使えると思います。ぜひ参考にしてみてください。

  1. 軽いジョギング・ランニング・ウォーキングなどを5分程度

    身体を温め筋肉を動かしやすくする。

  2. スタティックストレッチ 10分~15分

    スタティツクストレッチは静的なストレッチでゆっくりと15秒から20秒程度を反動をつけずに行うものです。

  3. ダイナミックストレッチ 10分程度

    ダイナミックストレッチは動きを重視して、リズミカルな動作により10回程度反復して行うものです。

  4. 簡易的な体幹トレーニング 10分程度

    実際にプレー中に必要な体幹の安定性を考慮して実施。スタビライゼーション(様々なポジションで神経と筋肉の協調性機能を養うエクササイズ)などの実施。

  5. 競技に準じたより実践に近い動きのドリル 10分程度

    ジャンプや切り返し動作、または人や物に対しての反応動作などの動きを行います。

時間にして40分~50分行うことでケガに対しての予防と十分なパフォーマンスを発揮できる準備となるはずです。実際に行う場合はゲーム性を出したりすることで、子供たちやスポーツ経験の少ない層にも導入は可能で、しっかりとウォーミングアップができると思います。

また、大人のプレーヤーで傷害部位があるときなどは、プラスしてその部分の可動範囲を確保することも重要です。今回は具体的なプログラムは載せることはできませんでしたが、少し工夫をして今までとは異なるウォーミングアップを取り入れてみてはいかがでしょうか。

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