今月のトピック バックナンバー

軸の話

先月のトピックで話題にしましたソチオリンピックは直前の感じよりも日本人の活躍が目立ちかなり盛り上がり、感動をもらいました。フィギュアスケート、スキージャンプ、スノーボードなど様々な競技の中で解説者が頻繁に使っていたワードが『軸』という言葉です。 『軸がしっかりしているからぶれない』とか『軸がとれているからきれいな演技だ』など皆さんも聞き覚えがあるのではないでしょうか?では、人の軸とは具体的には何でしょうか、一般人には関係あるのでしょうか?そのあたりをお話してみたいと思います。

軸と言われて一番イメージできるのが独楽です。独楽はセンターに軸があり静止状態では傾いていますが、回転を加えた時には左右前後への バランスがしっかりとれます。そのイメージで人の身体においても考えてみましょう。

以前のトピックで姿勢の話をしましたが、直立したときに左右前後のバランスがしっかりと とれていることが重要です。横から見たときに耳⇒肩⇒腰⇒膝⇒踝が直線状に揃っていて肋骨が腰よりも前に出ていない姿勢をつくります。正面からは左右の耳、肩、腰、膝の高さがあっている事が真直ぐな姿勢です。この条件を満たしたときに直立姿勢での正しい軸がとれていることになります。

正しい軸ができた状態で様々な姿勢や動作をおこなえば、効率的に動くことも可能で関節や筋肉にかかる負担は減少し、日常生活の中で起こる 肩こりや腰痛などもかなりの確率で軽減するはずです。現代人は生活習慣や動きの癖、ケガなどによって正しい軸がとれないことが多いといえます。仮に直立時に正しい軸ができたとしても、姿勢を変えたり様々な動作を加えることで壊れてしまうことがほとんどです。

正しい軸を意識できるように、また無意識でも軸をつくることができるようになるにはトレーニングが必要です。今回のオリンピックのアスリートたちが取り組んでいたのもこの軸をつくるトレーニングです。では正しい軸をつくるトレーニングとはどういったものでしょう。

正しい軸を作るトレーニング

特に一般の方向けで行える初歩的なエクササイズを紹介します。フォームローラーを利用するとさらに効果的です。

  • 仰向けで膝を立てて寝ます。この時、後頭部・肩甲骨・臀部が床についていることが重要です。フォームローラーの利用時は背骨がしっかりとポールの上に乗っていることを確認しましょう。腰が浮きすぎているようでしたら腹部に力を入れて、おへそを床に押し付けてみましょう。まずはこの姿勢を維持した状態で呼吸を3分間行います。呼吸に伴いお腹や背中が浮いたり、緩んだりしないことがポイントです。

  • 次に両脚を上げて(膝は曲げる)片脚ずつ伸ばして戻すを繰り返します。

  • 次に片脚だけをあげます。同時に片腕も頭の上にあげます。その後、左右の腕を入れ替えます。身体の軸が壊れないように体幹は動かさないようにしましょう。

まずは初歩的なトレーニングですが、ぜひ実施してみてください。自分の体の軸を感じることができるでしょう。寝た状態で行う方が簡単です。ある程度安定してきた後は膝立ちの状態や座った状態、直立した状態で行うことで レベルアップできます。

アスリートだけではなく、日常生活を快適に行っていくためにも体軸を安定させることは重要です。皆さんも身体の軸を意識してみてはいかがですか?

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